2015年5月18日
理事長 高野 忠

 若松・前理事長が今年2月に亡くなり、出席者全員の推挙により私がその後を継ぐことになりました。まず前理事長に対し、心からのお悔みを述べたいと思います。若松さんは、日本で初めて宇宙旅行を扱う業務を始められました。世界、特にアメリカの同業者と連携し、宇宙旅行を発展させることに努力しました。実現の要となるロケット開発にも、意欲を持っていました。その思いを発展させることが、我々の責務と思っています。

さて宇宙活動は、速く高く飛んでかつ規模が大きいので、夢があります。私は長い間宇宙に絡んだ分野に居ました。そして宇宙を利用することに興味を持ち、2004年には(恐らく世界で初めて)宇宙利用を専門とした宇宙ミッション研究会を作りました。当時から注目されていた民間活動・ビジネスの中で、衛星通信やリモートセンシングは大きな組織でないとできず、個人がおもてに出てきません。反面宇宙旅行は、最終的に極めて個人的であり、当然実感が伴うものです。

宇宙旅行は、安く安全にできなければいけません。世界では既に、宇宙基地を使った宇宙旅行は10人近いお客を楽しませており、幸い事故もありません。さらに近い将来、値段が1/100になる宇宙旅行が実現されようとしています。ただ日本で実現しようとすると、技術はもちろん法律や保険などの問題を解決しなければいけません。

宇宙旅行協会は、この宇宙旅行を盛んにするため研究・広報・教育・支援を行い、かつ宇宙旅行を楽しもうというのが活動目的です。協会には、経済学者の会長はじめ旅行業者、技術者、宇宙大好きビジネスマン、旅行大好き人間など、多彩な人がいます。協会はそのような人々に、上の活動の場を提供します。興味ある方は是非、我々と一緒に考え、行動し、宇宙のダイナミックな動きを楽しみませんか。